心電図検査

心電図とは

仙台で心電図検査なら当院へ

心臓から全身に血液を循環させる際、心臓から微弱な電気信号が発生します。

心電図とは、この電気信号をキャッチし、心電計で波形にして可視化するものです。この波形をみれば、心臓が規則正しい動きを繰り返しているのかがわかります。

心臓が拍動する仕組み

心臓は常に、微弱な電気的興奮が生じて、心臓の拍動をコントロールしています。

洞結節(洞房結節)

電気的興奮が発生する場所を、洞結節といいます。これによって、心臓の右心房と左心房が収縮します。

房室結節

洞結節からの電気的興奮を右心室・左心室へと伝ええるためのいわば伝導路となる場所です。

ヒス束

右心室・左心室へと電気信号を高速で伝えるルートがヒス束です。

右脚、左脚

右脚は右心室に、左脚は左心室に電気信号を高速で伝える役割を担います。

プルキン線維

心室に広く分布するこの場所は、興奮が伝わると心室が収縮し、血液を全身に拍出します。

以上のように、心臓を拍動させるために各組織の興奮刺激の流れ(通り道)を「刺激伝導系」といいます。

この刺激伝導系は、心房から心室へと一気に興奮を伝える特殊心筋であり、興奮は洞房結節、結節間路、房室結節、ヒス束、左脚・右脚、プルキンエ線維の順に伝えられます。

心電図はこれら各組織の動きを、波形として表したものです。

心電図検査でわかる病気

心疾患の早期発見に、心電図検査

日本の死因2位である心疾患の発見に、この心電図検査はとても有効です。たとえば不整脈がその1つです。

不整脈は1分間に60回が正常値とされる心拍数が乱れてしまう病気です。また、心臓周辺の血管が詰まったり、細くなったりすることで起こる狭心症や心筋梗塞などの病気発見にも、この心電図検査がとても活躍します。

健康診断等で心電図検査を経験された方は多いと思います。異常が認められた方は、必ず精密検査を受けるようにしましょう。

また心疾患の怖いところは、診断結果が良好だったり自覚症状が全くなかったりしても、突然死となることがあるという点です。心電図の結果に問題がないからといって安心とは言い切れません。

とくに高血圧や脂質異常症(高脂血症)などの病気を抱えている方は、動脈硬化を引き起こし、心疾患発症のリスクが高い傾向にあります。注意しましょう。

心電図検査の種類

安静時12誘導心電図検査

医療機関で実施する基本的な心電図検査は、12誘導心電図検査とよばれるものです。
ベッドに横たわり、胸に6個、両手足と両足首に1つずつ電極をつけて、心臓の電気信号を記録します。検査時間は20〜30秒ほどで、簡単に測定できます。

健康診断でも行われることが多いこの心電図検査は、経験された方も多いのではないでしょうか。
しかし、健診の心電図検査で実際に記録されているのはわずか15秒程度のため、不整脈等の異常はこの15秒間に出なければ発見することができません。

電極装置位置のズレによって正確な記録ができなくなる場合もゼロとは言い切れないため、より詳細な心臓(心拍)の情報を得るには、そのほかの検査も実施しながら、複合的な判断をしていくことが望ましいと考えます。

ホルター心電図検査(24時間心電図検査)

心臓は24時間で約10万回ほどの脈を打つことがわかっています。この間の心拍を測定できれば、心臓の疾患を見逃す確率は著しく低くなります。その際に有効なのが、ホルター心電図検査です。

ホルター心電図検査では携帯用の小型心電計を用いて、長時間(24時間)にわたり心電図を記録します。そのため、24時間心電図検査とも呼ばれています。

胸部に数ヶ所シール状の電極を貼り、心臓の動きを心電計に記録します。10分ほどで検査機器の装着は完了します。検査開始から24時間、眠るときも含めて装置をつけ続けていただきます。この心電図の解析を通して日常生活における心臓の動き(拍動)を調べ、異常がないかを検査します。

不整脈の状態を調べるのに有効な検査

このホルター心電図検査は、不整脈の状態を調べるのにとても有効な検査です。

不整脈は脈が飛ぶように感じる「期外収縮」、拍動頻度が1分間に50回以下と少ない「徐脈性」、そして拍動頻度が150回以上と過多になる「頻脈性」と、大きく3つに別けられます。このうち早急な治療を必要とするのが「頻脈性」です。

脈が早いと、いわゆる心臓麻痺(まひ)の状態を発症しやすくなります。めまいや失神で緊急搬送を余儀なくされたり、時に心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な病気を発症する引き金となったりします。

最悪の場合、突然死につながる危険性もあるため、ホルター心電図検査によって24時間、心臓の状態を検査し、早期治療に役立てていくことが大切です。

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